三菱自動車

エンブレムの成り立ち

岩崎家の家紋「重ね三階菱」と土佐藩主だった山内家の家紋「三つ柏」に由来するといわれています。
三菱自動車のエンブレムは1870年10月、九十九商会として土佐藩営の海運事業を継承したときから、船旗号として用いられた三角菱が原型となったそうです。
当初、エンブレムの先端の角度は30度程度でしたが、1910年に現在の形(先端の角度が60度)となり、1914年3月に商標登録し、同年6月に登録されました。
その後、1918年11月に完成した日本初の量産乗用車である三菱A型のラジエーターグリルにもスリーダイヤのエンブレムが装着されています。

スリーダイヤではないエンブレムも

三菱自動車のエンブレムといえばスリーダイヤですが、違うエンブレムを使っていたこともありました。
それは、三菱のイニシャルである「M」を模したエンブレムです。
1976年から1982年ごろまで使われていたMのエンブレムですが、当時のいすゞ自動車のエンブレムと形状が似ていたため、間違われやすく、1980年代前半から1990年代中盤には英文社名に略した「MMC」をシンボルにしました。
その後、1987年から次第にスリーダイヤエンブレムが復活し、MMCと同時に使われるようになったのです。

三菱自動車の特徴

1970年に三菱重工業とクライスラーとの合弁事業としてスタートし、三菱自動車工業として独立。
その後、韓国の現代自動車に技術援助する傍ら、マレーシア政府とともにプロトンを立ち上げ、ボルボやダイムラー・クライスラーと資本提携を結ぶなど、海外メーカーと積極的に関係を結んで来ました。
現在は活動を休止していますが、1998年にWRC(世界ラリー選手権)完全制覇、1999年にはWRCドライバーズスタイル4連覇を達成するなど、ラリーのイメージが強い自動車メーカーです。
パジェロが人気になったことで1994年にホンダからシェア率3位を勝ち取りました。

EVでは先駆者的存在

三菱自動車は1966年にはEVの施策1号車を開発していることから電動車両の分野では先駆者的存在といえます。
世界初のSUVのプラグインハイブリッド車として、2013年にアウトランダーPHEVを発売しました。PHEVはEVの環境性能にエンジン車の航続距離とSUVの走行性能を兼ね備えています。
また、電気自動車のエネルギーソースの多様性と給電機能をもたらす災害時の価値を具現した店舗である三菱DRIVE STATIONを全国に展開しています。